50代会社員が養育費、財産分与について争いになり、調停離婚でようやく話し合いの場を持つことが出きた事案

im01_240依頼者の属性:年代/性別/職業/居住都市
50代 男性 会社員 東京都

相手方の属性
40代 女性 無職 関東近県

別居の有無
別居中

主な争点

別居期間が長く,夫婦としての実態は消滅していましたから,離婚についてはほぼ争いは無かったのですが,養育費,財産分与など金銭部分で折り合いがつかず,当事者同士では冷静な話し合いができずにいました。
ご相談にいらっしゃった時点で既に別居期間が長く,互いの収入や生活状況の実態が知れない事や,疑心暗鬼になってしまい,話し合いの土壌が無かったという事案です。

弁護士の関与

調停段階から当職が受任しました。残念ながら調停は成立せず,訴訟まで担当しましたが,相手方にも弁護士がつき,その後は弁護士同士での手続きとなりました。

解決結果

妻側からは養育費,財産分与や解決金名目での金銭請求などされていましたが,養育費算定表(その中でも比較的低額な金額)での解決を導き,不当要求は退けることになりました。

解決までの期間

約1年6か月

解決のポイント

別居に至った経緯や当事者の感情などからするに,離婚することは困難ではない事例でしたが,やはりお金のことで話し合いがつかず,養育費,別居中の婚姻費用などで激しく争いになった事案でした。

ここまでいくと,正攻法で解決するほかありませんので,調停申立,訴訟提起と,必要な資料をそろえて淡々と処理をしたのが,紛争解決に奏功した原因だと思います。

調停については3度望みましたが,それでも不調となり,訴訟に突入いたしましたので,全体での解決期間は裁判事案であることを鑑みると,比較的早期にまとめることができたという事案です。裁判外での解決が図りやすい争点や争いの時点というものがありますが,今回はお金の話での対立が激し方ことからも,裁判所という公の機関を通じた解決が現実的な選択であったと考えています。

一般的には,3年程度の別居期間があり夫婦関係の実態がなくなっていれば,法律上の離婚原因になると考えられています。別居期間が長ければそれだけ離婚しやすいという側面もありますが,養育費や婚姻費用,財産分与といった問題は,あまり時間を置きすぎることで,かえって解決が難しくなるという側面も持っているように思います。相手の生活の実態が知れなくなる事や,長期間の未払い分の回収という意味でも,経済的にも感情的にも,いたずらに離婚を先送りすることは,得策ではないことがあります。

なかには,特に女性側ですが,離婚まで長引けばその分の婚姻費用の総額が増えるのだから,わざと約束の期日までに主張書面を出さず,審理を遅延させて離婚日を先送りしようなどという態度に出る悪質な人もいます。これ,弁護士にとっては常套手段というか,いかにもありうる手法なのですが,まったくの邪道だと思います。お金のことも大事ですが,なにより,新しい人生のスタートが遅れるだけであって,誰も得しないんですよね。

いずれにせよ,別居期間が長くなっており,離婚という言葉が頭をよぎったら,弁護士と相談だけでもすぐに行うのが良いと思います。離婚の話は,どうしても解決まで時間がかかりがちですが,同じ手続を進めるのであれば,早く始めたほうが,早く解決します。

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