慰謝料とは

離婚といえば,セットでつきものなのが「慰謝料」です。

im01_240「離婚をして人生をやり直すのだから,慰謝料を取りたい!」
「夫の浮気相手に慰謝料を請求したい!」
「・・・妻子ある男性と男女の仲になったら,その奥さんから慰謝料を請求されているけど,払わないといけないの?」
「相手から100万円の慰謝料を手切れ金として提示されてるけど,これっぽっちなの?」

・・・といった,慰謝料に関するご相談はとても多くあります。

慰謝料って何?

そもそも「慰謝料請求」とは,相手による不法行為(DV,不貞,モラハラなど)を原因とする損害賠償請求の事です。

男女関係の解消にあたって,ン百万円の「手切れ金」のようなものを手渡されるというのは,ドラマの見すぎかもしれませんが,要は「相手に責任があって離婚せざるを得ない場合」「相手によって不当に苦痛を受けた場合」に,請求できる可能性が出てくるものです。

浮気にDV,なかにはセックスレスを原因とする慰謝料請求が認められた例もありますが・・・これまでの平穏な夫婦生活が不当に奪われた,という場合には,その埋め合わせを,慰謝料という形で実現することを検討すべきです。

慰謝料はどんな時にとれる?

ただ,離婚するとなったら,100%受け取ることができるというものではありません。また,離婚の原因が自分にある場合でも,絶対に払わないといけないとも限りません。

慰謝料請求は,不法行為(民法709条,710条)の要件を満たすことが必要になります。
民法の規定とは,このような条文です。

709条
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は,これによって生じた損害を賠償する責任を負う」

710条
「・・・前条の規定により損害賠償の責任を負う者は,財産以外の損害に対しても,その賠償をしなければならない」

つまり,相手の①故意,過失があることによって②あなたの権利が侵害され③精神的苦痛を被ったこと,を証拠でもって立証しなければなりません。

慰謝料請求をできるケースの例としては
・夫が,浮気をして家に帰ってこなくなった
・ほかの女性とラブホテルへ入っていく際の証拠写真がある
・日常的にDVをふるってきて,骨折やケガなどで治療をした
・勝手に出て行って,生活費も入れてこない。
というようなケースが典型例です。

逆に,次のようなケースでの離婚については,慰謝料請求にこだわらないほうがベターかもしれません。
・夫がほかの女性と関係を持ち始めたが,既に夫婦関係は破たんしていた
・ひどい暴言を吐かれたけど,良く考えると,自分も同じくらいヒドイことを言っていた(夫婦げんかが激しかっただけ?)
・浮気をしているのは確からしいけど,証拠がない。それよりも早く離婚して人生をやり直したい

インターネットの情報では,「相手方に帰責性があれば必ず慰謝料を●●万円取れます!」なんていう無責任な物もあるかもしれませんが,本当に慰謝料をとれるケースなのか,とれるとしていくらとれるのかというのは,ケースバイケースです。裁判になった時の勝訴の可能性まで見通して,的確に方針を決めることができるのは,弁護士だけです!

慰謝料はいくらとれる??

実は,この「慰謝料」の額というのはクセモノで,これといった基準や,方程式のような計算方法はありません。

ただし,一定の相場というものは存在し,一般的には平均で200万円前後,最高額でも500万円程度というのが,法律家の共通認識です。(ただしこれは,離婚自体を原因とする慰謝料で,暴力によるケガの治療費など,別途の不法行為を構成できるものについては別と考えます)

となると,みなさんの関心があるのは,こういうことです。
「私の場合,いったい何万円を請求すべきなの?誰に請求すればいいの?」

浮気のケースでは,浮気をした夫や妻,そしてその浮気相手に対して請求するのが基本です。

私の考えでは,300万円程度の水準をスタートラインにして交渉を始め,相手方の資力や状況などから,いくらで解決するのがご自身にとってベターなラインかを見極めながら,方針を決めていくべきと考えることが多いです。ただ,どこまで強気で行けるのか,どこはコダワリを捨てるべきなのかという「戦略」は,ご依頼者様とじっくり話し合って決める必要があります。

証拠の重要性

私が,ご相談に来ていただく方に,必ずと言ってよいほどお聞きする質問があります。

「お話はよく分かりました。ところで,証拠はありますか?」

・・・いえ,決して,あなたの話を疑っているわけではないんですよ。弁護士と相談者という,信頼関係の下でお話ししてくださったことですから,基本的には話を真実だと思って聞いています。

ですが,です。
証拠があると無いとでは,今後の方針が大きく変わってきます。

・・・ここで,少し,理屈っぽい話をします。

裁判とは,「証拠」によって「事実」を確定し,その「事実」に基づいて「権利」を明らかにする手続きです。

たとえば,あなたの夫が,ほかの女性と浮気をしたとしましょう。また,あなたに暴力をふるったとしましょう。とてもつらい思いをされたと思います。慰謝料のひとつでもとりたいと思うのも,ごもっともです。

ここで,まず考えないといけないのが,「証拠」があるかどうか,という点です。

事実関係を相手が争い,「浮気なんてなかったんだ,妻の誤解だ」となった場合。最終的には出るところに出ます。裁判の手続きを取って,白黒ハッキリさせないといけません。

ここで,裁判所は,あなたの話も聞きますが,「証拠」がないと,「浮気があったのかどうか」という重要な事実を,認定できないんです。事実が認定できないと,慰謝料という「権利」も認められません。

・・・そういった,勝ち目があるかどうかの「見通し」を立てたうえで,どのような戦略を取るのが,相談者にとってハッピーになれるか。私は,話を聞きながら頭の中ではそういうことを考えています。

ですから,たかだかン百万円程度の事で勝ち目のない戦いを挑むくらいなら,早めに離婚をして生活をやり直す方が良いというケースもあります。また逆に,いくら時間がかかってもいいから,気が済むまで闘おうというケースもあります。

世の中には,1円でも多く慰謝料を取る事,証拠がない事件でも勝つのが得意であるかのように標榜する弁護士もいますが,いろんな意味で「正しくないこと」だと,個人的には思います。

証拠という武器がなければ,裁判という戦いには勝てません。また,わずかな金額のために貴重な時間を浪費することが,常に賢いとは思いません。
(まあ,証拠がないときにどのように話を持っていくかという,交渉のアヤのようなものは,存在しますけど・・・)

なお,慰謝料請求に最もよくある証拠としては,・ラブホテルに入っていく写真・デートの約束を取り付けたメール・DVでは医者の診断書,けがの写真・既に浮気を認めているケースでは,謝罪文・・・というようなものがあります。

慰謝料をいくらとれるのか。
離婚と慰謝料の話をどうすすめればいいのか。
このような問題に,あなたにとってよりハッピーな解決方法をご提案できるのが,当事務所です。

 


ご自身のケースに当てはめて、解決事例をご確認ください。その他、職業別の離婚の特徴についてまとめてありますので、ご覧ください。

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