慰謝料の金額はどのように決まるのか

裁判において精神的損害は,結局慰謝料として金銭に評価されます。

目に見える物損と比べ,人の苦しみに値札をつけることは非常に難しいことで,本来金銭に換算できない性質のものといえます。裁判では,裁判官が様々な事情を考慮して,事案に即した慰謝料額を認定することになりますが,結局は裁判官の裁量に委ねられている部分が大きいと言えるでしょう。

 不貞についての慰謝料を認定するにあたり,裁判において考慮されている主な要素は以下のようなものです。

増額事由

・離婚が成立している

・不貞期間が長い

・不貞相手の数が多い

・不貞発覚後の態度が悪質である

・婚姻期間が長い

・未成熟氏の存在

 

上記のような事由が多くあるほど,慰謝料の金額は増額する傾向にあります。他方,減額事由としては,以下のようなものがあります。

減額事由

・離婚が成立していない

・婚姻関係が破綻に瀕していた

・婚姻関係の破綻についての請求者にも帰責性がある

・婚姻期間が短い

・不貞の回数が少ない

・関係修復のための努力,宥恕

 

上記のような事情が総合考慮され,慰謝料額が決定されます。裁判において慰謝料請求にあたっては,増額を基礎づける事実を的確に主張,立証していく必要があります。

どのような証拠を集め,どのような主張をすればよいのかについては,各事案の個別具体的事情を踏まえた判断が必要になりますから,不貞慰謝料でお悩みの方は是非当事務所にご相談ください。

(弁護士 佐々木一彦)


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